自費の詰め物、被せ物について

素材の違い

レジン(保険素材)は性質上、食事をするたびに水分を吸収してしまうため、見た目でも劣化が感じ取れるようになります。
また、汚れ等の付着が起こりやすいため二次的なむし歯や、歯周病のリスクがあります。
それに対してセラミックの素材は、時間の経過とともに変色することはありません。
汚れ(細菌等)の付着が少ないため、二次的なむし歯や歯周病のリスクをさげることができます。

  • レジン装着直後イメージレジン装着直後
  • レジン装着後数年経過イメージレジン装着後数年経過
  • オールセラミックイメージオールセラミック

「メタルフリー」、「ノンメタル」という言葉をご存知ですか?

簡単に言うと、詰め物や被せ物などに金属を使用しないということです。
理由は、銀歯が「金属アレルギー」「ガルバニー電流」「メタルタトゥー(歯肉の着色)」「プラーク付着」の原因になるからです。

お口の中で金属は、帯電し、熱や酸やガルバニー電流などの様々な刺激によって少しずつ溶け出してしまいます。
それが体内に吸収・蓄積されると「金属アレルギー」や歯肉の色が黒くなる「メタルタトゥー」を発症してしまう可能性があるのです。
また、帯電(銀歯の周りに静電気がある状態)していることで、むし歯や歯周病の原因となるプラークを引き寄せやすく、取りずらい環境を作り出し、むし歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。

  • ※異なる金属が唾液を介したり、直接触れることによって発生する微弱電流のこと。

●金属アレルギーが発症するまでの過程

  1. ①お口の中に金属が入る。
  2. ②金属が様々な刺激によって少しずつ溶け出す。
  3. ③溶けた金属がイオン化して体内へ。
  4. ④体内のタンパク質と結合し、アレルゲンをつくる。(アレルゲン=アレルギーの原因となるタンパク質)
  5. ⑤体内で「アレルゲン」に対する「抗体がつくられる」
  6. ⑥「抗体」が「アレルゲン」に過剰反応して「金属アレルギー」が発症する。
金属アレルギーが発症するまでの過程イメージ

●メタルタトゥー(金属イオンによる歯肉の黒ずみ)

メタルタトゥー(金属イオンによる歯肉の黒ずみ)イメージ

●ガルバニー電流

ガルバニー電流イメージ

異種金属が接触することにより、ガルバニー電流が発生

●プラークの付着

プラークの付着イメージ

電気的な力によってプラーク(歯垢)が付着しやすくなる。
→むし歯や歯周病のリスクが上がる

金属を用いた治療には静電気やイオン化といった電気的な問題の発生を防ぐことが出来ず、上記のようなリスクが伴います。
これらのリスクを最低限に抑えるため、当院では金属を使用しない治療をおすすめします。

詰め物・被せ物の種類

詰め物・被せ物の種類をむし歯の治療の一例に沿ってご説明します。

  • ※治療の流れはあくまでも一例ですのでご了承下さい。

下記より様々な詰め物、被せ物の特徴や料金を明記した比較表をご覧いただけます。

むし歯(神経まで進行していない場合)

むし歯を削って型を採り、詰め物をします。

イメージ写真 名称 耐久性 審美性 生体
親和性
機能性 特徴 素材 料金
CR(コンポジットレジン) CR
(コンポジット
レジン)
保険治療法。強度が劣る。色の選択肢が限られている。1年程度で着色が目立つようになる。 レジン 保険適用
約1,500円
メタルインレー メタルインレー 保険治療法。
審美性に欠ける。
長期間で金属が溶け出す心配がある。
金属 保険適用
(大臼歯)
約3,500円
(小臼歯)
約3,000円
ゴールドインレー ゴールド
インレー
適合性、耐久性、機能性で良好。審美性に欠ける。 金属 55,000円
(税込)
セラミックインレー ハイブリッド
レジン
インレー
他の詰め物と比べ審美性に優れるが、強度がやや劣る。 ハイブリッド
レジン
22,000円
(税込)
セラミックインレー セラミック
インレー
他の詰め物と比べ審美性に優れる。
天然歯と同じ硬さなので、咬み合う歯を傷つけない。
セラミック 49,500円
(税込)
  • ※ご覧頂くモニターにより色味が変ります。実際の詰め物・被せ物の色とは異なりますので、あらかじめご了承ください。
  • ※料金は全て1歯あたりの料金です。
  • ※保険適用の料金は自己負担が3割の場合で計算しています。
  • ※料金は形成(詰め物、被せ物を作製するために歯の形を整えること)と型取りを含んでいます。

むし歯(神経まで進行してしまった場合)

むし歯を削り歯の神経を抜きます。
数回時間をかけて神経が入っていた部屋をキレイにした後、空洞になった所に防腐剤のような物を詰めます。
後日、土台を入れるため形を整え、歯型を採ります。

イメージ写真 名称 比較 素材 料金
メタルコア メタルコア 「メタルコア」と「ファイバーコア」の比較
弾性・破損リスク
弾性・破損リスクファイバーコアは弾性があるため強い力が加わっても「しなる」ことで力を分散させますが、メタルコアは金属ですので、弾性がなく、歯根破折の原因となります。
酸化リスク
酸化リスクメタルコアは金属のため時間の経過と共に「酸化」し、歯肉の黒ずみ、二次カリエスの原因になることがあります。ファイバーコアは「酸化」しませんので、このようなことが起こることはありません。
金属 保険適用
約1,200円
ファイバーコア ファイバーコア ファイバー
繊維

レジン
11,000円
(税込)

土台を付け形を整え冠を作るための歯型をとります。

イメージ写真 名称 耐久性 審美性 生体
親和性
機能性 特徴 素材 料金
FMC FMC 保険治療法。
審美性に欠ける。
長期間で金属が溶け出す心配がある。
金属 保険適用
約6,000円
自費の場合
33,000円
(税込)
CAD/CAM CAD/CAM 保険治療法。
適用する歯に限りがある。
ハイブリッド
レジン
保険適用
約8,500円
自費の場合
44,000円
(税込)
前装冠 前装冠 保険治療法。審美性に欠ける。
レジンの部分が黄色く変化しやすい。
レジン

金属
保険適用
約9,500円
自費の場合
33,000円
(税込)
オールセラミック オール
セラミック
前歯にお勧め。
天然歯に近い審美性を有する。
天然歯と同じ硬さなので、咬み合う歯を傷つけない。
セラミック

セラミック
110,000円
(税込)
ホワイトクラウン ジルコニア
クラウン
奥歯にお勧め。
汚れも付きにくく、変色もしづらい。
強度が高く耐久性が良好。
セラミック 66,000円
(税込)
  • ※レジン…歯科用プラスチック(樹脂素材)、セラミック…歯科用セラミック(陶器素料)。
  • ※ご覧頂くモニターにより色味が変ります。実際の詰め物・被せ物の色とは異なりますので、あらかじめご了承ください。
  • ※料金は全て1歯あたりの料金です。
  • ※保険適用の料金は自己負担が3割の場合で計算しています。
  • ※料金は形成(詰め物、被せ物を作製するために歯の形を整えること)と型取りを含んでいます。
  • *保険制度により、土台を自費(ファイバーコア)にした場合は被せる物に保険が適用とならず、自費の料金になります。

審美

歯の色や形、ちょっとした歯並びを改善することができます。

イメージ写真 名称 耐久性 審美性 生体
親和性
機能性 特徴 素材 料金
ラミネートベニア ラミネートベニア 歯の色、形、大きさ、歯並び、歯の隙間の改善に。
歯の表面を一層削り、セラミックを貼付ける方法。
歯を削る量が少ない。
セラミック 88,000円
(税込)
  • ※セラミック…歯科用セラミック(陶器素料)。
  • ※ご覧頂くモニターにより色味が変ります。実際の詰め物・被せ物の色とは異なりますので、あらかじめご了承ください。
  • ※料金は全て1歯あたりの料金です。
  • ※料金は形成(詰め物、被せ物を作製するために歯の形を整えること)と型取りを含んでいます。